[計算例 2] 360°円形水路における流れ
Nays2d+を用いて、360°円形水路の流れの計算を行う。
計算格子の作成
計算格子の作成は[2次元円弧形水路格子生成ツール]を用いる。 Figure 30 で[Nays3dv用格子生成ツール]を選択し。[OK]をクリックする。
下図の Figure 31 で赤囲いの部分を設定し、格子生成をクリックすると。 Figure 32 が表示され「マッピングを実行しますか?」と聞かれるので、 [はい(Y)]をクリックすると、格子が表示される。
格子が表示されたら、「格子」「格子点の属性」「河床高」に☑マークを入れると 放物線断面で一定勾配の360°円形水路の格子が生成されたことが確かめられる。 ( Figure 33 )
計算条件の設定
メニューバーから[計算条件]→[設定]を選ぶと「計算条件」入力用のウィンドウが表示される ( Figure 34 )
「計算条件」ウィンドウ Figure 34 の「流量および読み込みファイル」で [Edit]をクリックし、
「流量ハイドログラフ設定」ウィンドウで Figure 35 のように設定するし、 [OK]をクリックする。
「グループ」の「時間および浸食に関するパラメーター」は Figure 36 のように設定する。
「グループ」「境界条件」の「周期境界条件」は、無限に続く円形水路の計算なので、 「適用する」に設定する。
「グループ」「他の計算条件」は、 Figure 38 のように設定する。
「グループ」「3次元流速分布」の設定は Figure 39 のように設定して 「OK」をクリックする。
計算の実行
[計算]→[実行]を指定すると、Figure 40 のような画面が現れ計算が始まる。
計算が終了すると, Figure 41 のような表示がされる。
計算結果の表示
計算の終了後、[計算結果]→[新しい可視化ウィンドウ(2D)を開く]を選ぶことによって、可視化ウィンドウが現れる。
水深の表示
オブジェクトブラウザーで、「スカラー(格子点)」の「Depth」に☑マークを入れて、 右クリックして[プロパティ]をクリックすると、 「スカラー設定」ウィンドウ Figure 43 が現れる。
流速ベクトルの表示
オブジェクトブラウザーで、[ベクトル][Velocity]に☑マーク入れて、 [ベクトル]をフォーカスさせてマウス右ボタン[プロパティ]をクリックすると、 「ベクトル設定」ウィンドウ Figure 45 が現れる。ここで、赤丸の設定をして[OK]を 押すと Figure 46 が表示される. Figure 46 は水深平均流速ベクトルである。
Figure 46 の状態で、オブジェクトブラウザーの「ベクトル」の「SurfaceVelocity」に ☑マークを入れると「表面流速ベクトル」 Figure 47 が、また、 「BottomVelocity」に☑マークを入れると 「底面近傍流速」 Figure 48 が表示される。
Figure 46 、Figure 47 、 Figure 48 を比較すると、 明らかに水深平均流速は流路に平行、表面流速は外岸向き、底面流速は内岸向きになっており、 湾曲部の2次流が計算されていることが分かる。
流線の表示
オブジェクトブラウザーの「ベクトル」を一旦アンチェックし、「流線」に☑マークを入れる。 「Velocity」に☑マークを入れると「水深平均流速」による流線 Figure 49 が、 「SurfaceVelocity」に☑マークを入れると「表面流速」による流線 Figure 50 が、 「BottomVelocity」に☑マークを入れると「底面近傍流速」による流線 Figure 51 が 表示される。
ベクトルと同様に、湾曲部の2次流の影響が計算されている。